南米での生活も徐々に慣れてきた。
俺は今、朝6時に起きてパソコンを開き、お昼前には仕事を終える生活を送っている。日本で会社員だった頃の激務とは正反対の日々だ。
でも、この変化をもたらしたのは「場所」だけじゃない。話し方を変えたことが、俺の人生を180度変えたんだ。
「人は話し方が9割」——この言葉を聞いたことがあるだろうか。最初は「さすがに大げさだろ」と思っていた俺も、今ではこの言葉の真実を痛感している。
あなたは自分の話し方に自信があるだろうか?もし「ない」と答えたなら、この記事を最後まで読んでほしい。俺が日本での失敗から学び、海外で実践してきたコミュニケーションの極意を全て伝えていく。
なぜ「話し方」が人生の9割を決めるのか
結論から言おう。話し方は、あなたの人間関係、仕事の成果、そして人生の質を決定づける最重要スキルだ。
これは単なる理論じゃない。俺自身が身をもって体験した真実だ。
日本で会社員をしていた頃、俺は「正しいこと」を言えば伝わると信じていた。データを揃え、論理的に説明し、正義感を持って発言する。でも結果はどうだったか?
周りから煙たがられ、プレッシャーに押しつぶされ、最終的には鬱状態になった。
「なぜ俺の言うことを理解してくれないんだ?」
当時の俺は、コミュニケーションの本質を完全に見誤っていた。人は「何を言うか」よりも「どう言うか」で判断する生き物なんだ。
心理学の研究によれば、人の印象の55%は視覚情報、38%が聴覚情報、そして言語情報はわずか7%だという(メラビアンの法則)。つまり、話の内容よりも、話し方や表情、声のトーンの方が圧倒的に重要なんだ。
海外移住で見えた「話し方」の真実
マレーシアに移住して最初に直面したのが、言葉の壁だった。
妻は英検4級レベル、俺もワーホリでオーストラリアにいたのに英語がペラペラになれなかったことがコンプレックスだった。長女は人見知り、次女は元気すぎて周りを困らせる。
でも、面白いことに気づいたんだ。
言葉が完璧じゃなくても、笑顔で話しかければ、現地の人たちは温かく接してくれる。文法がめちゃくちゃでも、身振り手振りと相手への敬意を持って話せば、コミュニケーションは成立する。
逆に、どれだけ流暢な英語を話しても、無表情で一方的に話す人は距離を置かれる。
これは日本でも同じだったはずなのに、俺は気づいていなかった。
南米に来てスペイン語を学び始めて、この気づきはさらに確信に変わった。「Hola(こんにちは)」と「Gracias(ありがとう)」しか言えなくても、笑顔と感謝の気持ちを込めて話せば、人は心を開いてくれる。
話し方とは、テクニックの前に「在り方」なんだ。
俺が実践している「話し方」の5つの極意
ここからは、俺が日本での失敗と海外での経験から学んだ、具体的な話し方のコツを5つ紹介する。
①相手の話を「聴く」ことから始める
これが最も重要だ。
日本で会社員をしていた頃、俺は自分の意見を通すことに必死だった。相手が話している最中も、次に何を言い返そうか考えていた。
でも、それは「聞く」であって「聴く」じゃなかった。
今、俺はセールスやコンサルティングの仕事をしているが、クライアントの話を「聴く」ことに全神経を集中させる。相手の言葉だけじゃなく、表情や声のトーン、沈黙の意味まで感じ取る。
人は「理解されたい」という欲求を持っている。その欲求を満たしてあげることが、信頼関係の第一歩なんだ。
②「肯定」から入るクセをつける
「でも」「しかし」「いや」——これらの否定語を口癖にしていないだろうか?
俺は以前、反射的に否定から入る癖があった。正義感が強いがゆえに、間違いを指摘することが正しいと思っていた。
でも、相手は攻撃されたと感じてしまう。
今は意識的に「そうだね」「なるほど」「確かに」から始めるようにしている。まず相手の意見を受け止めてから、自分の考えを伝える。
これだけで、会話の空気が驚くほど柔らかくなる。
③結論を先に伝える
特にビジネスシーンでは、結論ファーストが鉄則だ。
「つまり何が言いたいの?」と思われたら、その時点でコミュニケーションは失敗している。
俺は今、PREP法(Point→Reason→Example→Point)を意識して話すようにしている。まず結論を伝え、その理由を説明し、具体例を挙げて、最後にもう一度結論を確認する。
このフレームワークを使うだけで、説得力が格段に上がる。
④「あなた」を主語にする
「俺は〜だと思う」よりも「あなたは〜ですよね」の方が、相手は自分事として受け取ってくれる。
例えば、子どもたちに「パパは勉強してほしいんだ」と言うより、「あなたたちが将来やりたいことを実現するために、今勉強が必要だと思わない?」と問いかける方が、子どもたちは自分で考えて行動する。
人は押し付けられると反発するが、自分で決めたことには責任を持つ。
⑤沈黙を恐れない
日本人は沈黙を嫌う傾向がある。でも、沈黙は「考える時間」であり、「相手を尊重する時間」でもある。
俺は以前、沈黙が怖くてずっと喋り続けていた。でも今は、意図的に沈黙を作ることもある。
コーチングの仕事では、質問の後に相手が答えるまで待つ。10秒、20秒、時には1分近く待つこともある。その沈黙の中で、相手は自分の本当の気持ちに気づいていく。
沈黙は敵じゃない。味方なんだ。
話し方が変わると、何が変わるのか?
話し方を変えてから、俺の人生は劇的に変化した。
仕事では:
- クライアントとの契約率が50%以上向上した
- チームメンバーが自発的に動くようになった
- 労働時間が半分になったのに、収入は安定している
家庭では:
- 妻とのすれ違いが減り、お互いを理解し合えるようになった
- 長女の人見知りが改善され、積極的に友達を作れるようになった
- 次女のリーダーシップがさらに伸び、周りを巻き込む力が育った
自分自身は:
- ストレスがほぼゼロになった
- 毎日が楽しくなった
- 「自分らしく」生きられるようになった
これは場所を変えただけじゃない。話し方を変えたことで、人間関係の質が変わり、人生の質が変わったんだ。
あなたの話し方、今日から変えられる
ここまで読んでくれたあなたに、一つ問いかけたい。
「あなたは、自分の話し方で損をしていないだろうか?」
才能があっても、スキルがあっても、アイデアがあっても、それを伝える力がなければ、宝の持ち腐れだ。
逆に言えば、話し方を変えるだけで、あなたの才能やスキルが何倍にも輝き出す。
俺はFランク大学卒で、特別な才能があるわけじゃない。高校時代の偏差値は40、サッカーでプロになる夢も中学で挫折した。
でも、話し方を学び、実践し続けることで、今の自由な生活を手に入れることができた。
もしあなたが現状を変えたいと思っているなら、まず話し方から変えてみてほしい。
明日の朝、最初に会う人に笑顔で挨拶する。家族の話を、スマホを置いて真剣に聴く。会議で意見を言う前に、まず相手の意見を肯定する。
小さな一歩でいい。その一歩が、あなたの人生を変える第一歩になる。
話し方は、一生モノのスキルだ
海外に住んでいると、言葉の壁を日々感じる。でも同時に、言葉を超えたコミュニケーションの本質も見えてくる。
スペイン語が挨拶程度しかできなくても、俺は南米で充実した生活を送っている。それは話し方、つまり相手への敬意と感謝の気持ちを、言葉以外の方法でも伝えているからだ。
AIやテクノロジーがどれだけ発達しても、人と人とのコミュニケーションは無くならない。むしろ、これからの時代は「人間らしさ」がより価値を持つようになる。
話し方は、投資やスキルアップと同じように、学べば学ぶほどリターンが大きい。
俺は今も毎日、話し方を磨いている。娘たちとの会話、妻との対話、クライアントとのミーティング。すべてが学びの場だ。
あなたも、今日から始めてみないか?
南米の青空の下、俺はこの記事を書きながら思う。もしあの頃の俺が、話し方の重要性に気づいていたら、もっと早く今の人生を手に入れられたかもしれない。
でも、遅すぎるということはない。あなたが気づいた今が、ベストなタイミングなんだ。
さあ、話し方を変えて、人生を変えよう。
俺はあなたを応援している。一緒に、もっと自由で、もっと楽しい人生を手に入れよう!


