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はじめに
「海外移住したら、日本の国民健康保険は使えなくなるの?」「海外での医療費が不安……」——移住を検討する人が必ずぶつかる問題が「保険」だ。
私はパラグアイ・アスンシオンに家族で移住して生活しているが、保険選びは移住前にもっとも悩んだ項目のひとつだった。結論から言うと、「完璧な1つの保険」は存在しない。複数の保険を組み合わせてリスクヘッジするのが現実的な最適解だ。
この記事では、以下のことがわかる:
– 海外移住後に使える保険の選択肢
– SafetyWing・グローブパートナー・クレカ保険の比較
– パラグアイでの医療費の実態
– 在住者が実際に使っている保険の組み合わせ
海外移住したら日本の健康保険はどうなる?
住民票を抜いた場合
海外移住で日本の住民票を抜く(海外転出届を提出する)と、国民健康保険の資格を喪失する。つまり、日本の3割負担の医療制度は使えなくなる。
一方で、住民票を抜くことで以下のメリットがある:
– 国民健康保険料の支払いが不要になる
– 住民税が課税されなくなる(翌年1月1日時点で国内に住所がなければ)
– 国民年金が任意加入になる
住民票を残した場合
住民票を日本に残したまま海外に滞在する場合、国民健康保険に加入し続けることができる。ただし、海外での医療費は「海外療養費制度」として一旦全額自費で支払い、帰国後に申請して還付を受けるという手間がかかる。しかも還付額は日本での同等医療費基準なので、海外の高額医療費を全額カバーできるわけではない。
詳しい手続きは海外在住者の年金・社会保険ガイドでまとめている。
海外移住者が使える保険の種類
1. 海外旅行保険(短期〜中期向け)
東京海上日動、損保ジャパン、AIG損保などが提供する一般的な海外旅行保険。手厚い補償が魅力だが、1年間で15万〜30万円と高額。長期移住者にはコスト面で負担が大きい。
2. ノマド向け海外保険(SafetyWing・World Nomads等)
デジタルノマドや長期滞在者向けの保険。SafetyWingは4週間あたり56.28ドル(約9,000円/月)と圧倒的に安く、海外出国後でも加入可能。
3. 現地の医療保険
パラグアイなど滞在国の民間医療保険に加入する方法。パラグアイでは月額3,000〜15,000円程度で民間保険に加入できる。
4. クレジットカード付帯の海外旅行保険
エポスカードやJCBゴールドなどのクレジットカードに付帯する海外旅行保険。無料で最長90日間の補償を受けられる。ただし、長期滞在には向かない。
主要3保険を徹底比較
| 項目 | SafetyWing | グローブパートナー | クレカ付帯保険(エポスカード) |
|---|---|---|---|
| 月額費用 | 約9,000円(18-39歳) | 約6,000〜12,000円 | 無料 |
| 補償期間 | 4週間ごと自動更新 | 3ヶ月〜1年 | 最長90日 |
| 治療費上限 | 25万ドル(約3,750万円) | プランにより異なる | 200万円 |
| 出国後の加入 | 可能 | 可能 | 不可(出国前に設定) |
| 持病カバー | なし | なし | なし |
| 日本一時帰国中 | Completeプランのみ対応 | プランにより対応 | 対象外 |
| 歯科治療 | なし | オプション | なし |
| 対象地域 | 180カ国以上 | 全世界 | 全世界 |
| 解約 | いつでも可 | 途中解約あり | カード保有中有効 |
SafetyWing:コスパ最強のノマド保険
SafetyWingは、海外ノマドや長期滞在者に最も支持されている保険だ。
メリット:
– 月額約9,000円と圧倒的に安い
– 海外出国後でもオンラインで即加入できる
– 4週間ごとの自動更新で柔軟に利用できる
– 180カ国以上をカバー
デメリット:
– 持病はカバーされない
– 歯科治療は補償対象外
– Essentialプランでは日本一時帰国中の補償がない(Completeプランなら対応)
– 高額医療(25万ドル上限)を超える治療は自己負担
2024年12月以降、SafetyWingは「Essential」と「Complete」の2プランを提供している。Completeプランは月額約15,000円で、健康保険としての機能も備える。
グローブパートナー(ACS保険)
フランスのACS保険が提供するグローブパートナーは、ヨーロッパ方面で定評がある海外保険。
メリット:
– 歯科治療のオプションがある
– プランの選択肢が豊富
– 長期契約で割引がある
デメリット:
– ウェブサイトが英語/フランス語中心で日本語情報が少ない
– クレーム処理に時間がかかるとの口コミあり
クレジットカード付帯保険(エポスカード)
エポスカードは年会費無料で海外旅行保険が自動付帯する定番カード。
メリット:
– 年会費無料で保険がつく
– 疾病治療費270万円(ゴールドカード)
– 24時間日本語対応の緊急サポート
デメリット:
– 補償期間は最長90日。長期移住者には足りない
– 治療費上限が200万円(一般カード)と低い
– 利用付帯(旅行代金をカードで支払う必要あり)の場合がある
パラグアイから実際に保険を使ってみた結果
パラグアイの医療費の実態
パラグアイの医療費は日本と比べて安い。私が実際に経験した費用:
- 一般的な風邪の診察: 約150,000グアラニー(約3,000円)
- 血液検査: 約200,000グアラニー(約4,000円)
- 歯科治療(虫歯1本): 約300,000グアラニー(約6,000円)
- 救急外来: 約500,000グアラニー(約10,000円)
アスンシオンには設備の整った私立病院がいくつかある。Hospital ItalianoやSanatorio Migoneなどは英語対応のスタッフもいて、日系人コミュニティからの評判も良い。
私が使っている保険の組み合わせ
現在の私の保険構成は以下のとおり:
- SafetyWing Essential: メインの医療保険として。月約9,000円
- エポスカード: 日本への一時帰国時の90日間カバー
- パラグアイの現地民間保険: 日常的な通院用。月約5,000円
合計で月約14,000円。日本の国民健康保険(家族4人で月4万円以上)と比べると大幅に安い。
💡 ポイント: 保険料を日本の口座から支払う場合、Wiseで送金すると銀行の10分の1以下の手数料で済む。保険の年払い割引を使うなら、まとまった金額の送金にWiseは必須だ。
海外移住前にやるべき保険の準備チェックリスト
- 出国3ヶ月前: エポスカードの申し込み(審査に時間がかかる場合がある)
- 出国1ヶ月前: SafetyWingのアカウント作成(加入は出国後でもOK)
- 出国前: 海外転出届の提出判断(国民健康保険を継続するか否か)
- 出国前: 持病がある場合は英文の診断書を取得
- 到着後: 現地の民間保険を調査・加入
保険以外の移住準備については海外移住前の準備リスト完全版で網羅している。
よくある質問(FAQ)
Q. 持病があっても海外保険に入れる?
SafetyWingもグローブパートナーも、持病(既往症)は補償対象外。持病がある場合は、出国前に日本で治療を済ませるか、現地で自費での治療を覚悟する必要がある。
Q. 日本の国民健康保険を任意継続できる?
海外転出届を出すと国民健康保険は喪失する。ただし、会社の健康保険の任意継続(退職後2年間)は海外転出後も利用できる場合がある。詳しくは勤務先の健保組合に確認しよう。
Q. 子供の保険はどうする?
SafetyWingは家族プランがあり、大人1人分の保険に子供(0歳〜17歳)を無料で追加できる。これは非常にお得なポイントだ。
Q. パラグアイの公立病院は無料?
パラグアイの公立病院は外国人も含めて無料で利用できるが、設備や待ち時間の面で私立病院とは大きな差がある。緊急でない限り、私立病院の利用をおすすめする。
まとめ:海外移住の保険は「組み合わせ」が正解
| 保険の種類 | コスト | 補償内容 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| SafetyWing Essential | 月約9,000円 | 治療費25万ドルまで | ◎ |
| SafetyWing Complete | 月約15,000円 | 健康保険+旅行保険 | ○ |
| エポスカード付帯保険 | 無料 | 90日間・200万円まで | ◎(補助として) |
| 現地民間保険 | 月3,000〜15,000円 | 日常通院・歯科 | ○ |
| 日本の海外旅行保険 | 年15万〜30万円 | 最も手厚い | △(高コスト) |
最もコスパが良いのは「SafetyWing + エポスカード + 現地保険」の3層構成。月1.5万円程度で、日常の通院から緊急入院まで幅広くカバーできる。
保険は「使わないのがベスト」だが、海外生活では何が起こるかわからない。保険料をケチったせいで、万が一のときに数百万円の自己負担が発生するリスクは絶対に避けるべきだ。
移住前の準備全体については海外移住前の準備リスト完全版を、お金の管理については海外送金サービス徹底比較も合わせて読んでほしい。
この記事の内容は2026年3月時点の情報に基づいています。保険の料金・補償内容は変更される場合がありますので、最新情報は各保険会社の公式サイトでご確認ください。
執筆:南米おやじ | 南米おやじの海外生活ラボ

