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子連れ移住は「準備次第」で普通にできる
子連れ海外移住の準備は、6ヶ月前から「書類・学校・ビザ」「医療・保険・荷物」「行政手続き・金融」の3段階で進めるのが鉄則です。 子どもがいるから無理ということはなく、準備さえすれば現実的に実行できます。
私は妻と娘2人(現在8歳・6歳)を連れて、パラグアイのアスンシオンに移住した。最初はひたすら不安だった。でも実際にやってみると、準備をしっかりすれば子連れ移住は思ったより現実的だった。
ただし、「準備が大事」というのは本当のことで、大人の一人旅と違って準備の量は倍以上になる。子どもの学校、医療、心理面のケア:大人だけが移動するのとは次元が違う話が出てくる。
この記事では、私が実際に経験した子連れ海外移住の準備を時系列で整理する。これから移住を考えている家族の参考になれば嬉しい。
子連れ移住の準備チェックリスト【時系列】
準備は「6ヶ月前から始める」が鉄則。特に子どもがいる場合、学校の入学手続きは時間がかかることが多い。
6ヶ月前:書類・学校・ビザの準備
パスポートの確認と申請
子どものパスポートは有効期限が5年。期限が切れている、または期限が1年以内に迫っている場合はすぐに更新する。子どもは本人が窓口に行く必要があるので、平日に時間を作ること。
移住先国によってはビザが必要になる。パラグアイの場合、日本人は90日間ビザなし入国が可能で、到着後に居住ビザ(Residencia Temporaria)を申請する流れになる。ビザ申請には公証文書が必要なので、日本での公証・アポスティーユ手続きを先に済ませておく。
学校のリサーチ
これが一番時間がかかる。特にインターナショナルスクールは入学定員が限られており、問い合わせから入学許可まで3〜6ヶ月かかることも珍しくない。選択肢は主に3つ。
| 学校タイプ | 特徴 | 向いている子 |
|---|---|---|
| インターナショナルスクール | 英語・スペイン語で授業、学費高め | 英語教育を重視したい家族 |
| 現地校 | スペイン語のみ、学費安い | スペイン語に積極的に慣れさせたい家族 |
| 日本人学校 | 日本のカリキュラム、帰国を視野に入れている | 日本への帰国を前提とした赴任家族 |
パラグアイにはアスンシオン周辺にいくつかのインターナショナルスクールがある。うちの娘2人が通っているのはアスンシオン近郊のインター校で、英語とスペイン語のバイリンガル教育を受けている。
学費は月額約3〜4万円程度で、日本のインターナショナルスクール(月15〜20万円)と比べると圧倒的に安い。入学手続きは、パスポート・予防接種記録・前の学校の成績表(英語翻訳)を提出して面接を受ける流れだった。申し込みから入学許可まで約2ヶ月。早めに動いたのが正解でした。
移住先のリサーチと住居の仮決め
住む場所は学校の送迎ルートを考慮して選ぶ。パラグアイには路線バスはあるが、子どもを毎日バスで通学させるのはハードルが高い。自家用車かスクールバスが利用できるエリアを選ぶのが現実的。
3ヶ月前:医療・保険・荷物の準備
予防接種の確認
パラグアイに限らず、海外移住前は予防接種の見直しが必要。特に子どもに関して確認すべき主なワクチンは以下の通り。
- A型肝炎ワクチン(パラグアイは感染リスクあり)
- 狂犬病ワクチン(長期滞在者向け)
- 黄熱病ワクチン(周辺国への旅行を予定する場合)
- 子どもの定期接種の追加分(年齢によって異なる)
接種後に証明書を発行してもらい、必ず手元に保管する。学校入学の際に予防接種記録の提出を求められることがある。
海外保険の手配
子連れ移住で絶対に外せないのが保険。日本の健康保険は海外では基本的に使えない(海外療養費として後から一部還付される仕組みはあるが、限定的)。
海外在住者向けの保険として私が実際に使っているのが SafetyWing(セーフティウィング)。月額が安く、子どもも追加できるのが大きい。家族4人で月額約100〜150ドル(2026年現在)というのは、他社と比べてかなりコストパフォーマンスが高い。緊急医療・入院・救急搬送に対応しているので、最低限のカバーとして持っておく価値がある。
もちろん大きな病気のリスクを考えると、SafetyWingをベースにしつつ現地のプライベート病院会員権も合わせて検討するのが理想的。
持ち物の選定
子どもがいると持ち物が増える。ただし「全部持っていこう」とすると引っ越し費用が爆増するので、優先順位を決める。
絶対に持っていくべきもの:
– 日本語の教科書・ドリル(現地では入手困難)
– お気に入りのおもちゃ・ぬいぐるみ(子どもの精神安定に必要)
– 常備薬(解熱剤、下痢止め、鼻炎薬など日本品質のもの)
– 子どもの好きな食品(慣れ親しんだ食品は最初の数ヶ月の安心感になる)
– 母子手帳のコピーと英語翻訳版
現地調達でいいもの:
– 洋服(子どもは成長が早いので、少量だけ持参)
– 日用品・生活雑貨(パラグアイでもある程度揃う)
– 大型家電(電圧の違いもあるので現地購入が無難)
1ヶ月前:行政手続き・金融・引っ越し
転出届の提出
海外に移住する場合、市区町村の役所で「海外転出届」を提出する。転出後は国民健康保険・国民年金の資格を喪失する(任意継続・任意加入の選択もある)。子どもの扶養状況も変わるので、社会保険事務所への届け出も忘れずに。
銀行口座・クレジットカードの整理
日本の銀行口座は海外在住でもキープしておく(送金受け取り・日本での支払いに必要)。ネット銀行(住信SBIネット銀行、楽天銀行など)が海外からの操作に向いている。
クレジットカードは海外手数料が無料のものを1枚は持つ。私が使っているのは エポスカード。年会費永年無料で海外旅行保険が利用付帯(旅行代金をカードで支払えば適用される。補償は限定的だが、サブ保険として機能する)。ゴールドにインビテーションが届けば空港ラウンジも使えるようになるので、子連れ移動の待ち時間のストレスが減る。
引っ越し・航空便・船便の手配
子ども用品は重く嵩張る。引っ越し業者の国際郵便(EMSや船便)を活用して、先に荷物を送っておくと当日がラク。ただし船便は到着まで1〜3ヶ月かかるので、最初の数ヶ月に必要なものは航空便か自分で持参する。
子どもの教育:学校選びの実際

インター・現地校・日本人学校のどれが正解か
正解はない。家族の方針と移住の目的によって変わる。
長期移住でバイリンガル教育を優先するなら、インターナショナルスクール一択に近い。ただし学費は現地校の3〜10倍になることが多い。
現地校は費用が安く、スペイン語の習得が早いのが強み。ただし授業内容が日本の学習指導要領と異なるため、日本への帰国を視野に入れている家族には向かない。
日本人学校はアスンシオン周辺にある(詳細は要確認)。帰国後に日本の学校に戻ることを前提とした場合は最も適している。ただし設置地域が限られるため、通学距離が問題になることもある。
子どもの語学適応について
3歳〜8歳は母語が確立される重要な時期。この時期に複数の言語環境に放り込むことには賛否両論ある。
私の娘たちの場合、移住時点で上の子が6歳(今は8歳)、下の子が4歳(今は6歳)だった。正直、日本語の定着がどうなるか最初は心配だった。
今のところの実感としては、日本語の維持のためには家の中でしっかり日本語で会話する習慣が必要だということ。学校では英語・スペイン語に触れているので、家庭が日本語の砦になっている。
上の子は最初の3ヶ月で英語の授業についていけるようになり、半年後にはスペイン語の友達とも遊べるように。下の子はもっと早くて、2ヶ月目には英語で先生と会話していた。子どもの適応力には本当に驚かされます。一方で日本語は意識的に使わないと弱くなるので、毎晩の読み聞かせと週末のドリルは欠かさずやっています。
医療・予防接種の準備
パラグアイの公立病院は日本の基準で見ると設備・サービスともに見劣りする。子どもが急病になったとき、頼りになるのはプライベートクリニック(私立病院)になる。
アスンシオン周辺にはプライベートクリニックがいくつかあり、英語・スペイン語で対応してもらえる。初診料・診察費は日本より安い場合が多いが、高度な医療や手術が必要になった場合はブラジル(サンパウロ)への搬送になることもある。
そのため海外医療保険(前述のSafetyWingなど)の緊急搬送カバーは必ず確認する。
子どものかかりつけ医探しは移住後なるべく早めに動く。病気になってから初めて病院を探すのは、言語の壁もあって相当しんどい。

子連れ移住のメリット
子どもを連れての移住はデメリットばかり語られがちだけど、メリットも相当大きい。
1. 多文化体験が「当たり前」になる
異なる文化・価値観の中で育つことで、子どもの世界観が広がる。日本だけで育った場合とは異なる柔軟さが自然に身につく。
2. バイリンガル・トリリンガル教育のチャンス
子どもは言語習得が速い。インターナショナルスクールで英語とスペイン語に毎日触れ、家では日本語を話す。この環境は日本にいたら、月数万円の習い事でもなかなか実現できない。
3. 自然災害リスクのない環境
パラグアイは内陸国で、地震・津波・台風がほぼ存在しない。「また地震が来た」とびくびくしながら子育てしなくていい安心感は、住んでみて初めて実感できるものだった。
4. 物価が安く、教育にお金をかけやすい
パラグアイの生活費は日本の1/2〜1/3程度。食費・家賃が下がった分を、学校の学費や体験活動に回すことができる。
5. 親の存在感が増す
放課後に習い事で子どもを忙しくさせる日本のシステムとは違い、パラグアイでは家族で過ごす時間が自然と多くなる。夕方のアサード(パラグアイ式BBQ)を家族で囲む時間は、移住してよかったと思う瞬間のひとつ。

デメリット・注意点

メリットばかり書いてもフェアじゃないので、デメリットもちゃんと書く。
日本の学校カリキュラムからの離脱
インター校や現地校に通っていると、日本の算数・国語の学習進度とずれていく。将来日本の大学進学や就職を視野に入れている場合、この点は意識的に補う必要がある。我が家では日本の通信教育(ドリル教材)を自宅でやらせているが、正直、親がモチベーションを管理するのが大変。
友人関係のリセット
これは子どもにとって最もつらい面かもしれない。日本で仲良かった友達と物理的に離れる。オンライン(Zoom・LINEビデオ)でつながる手段はあるが、時差や習慣の違いで自然と疎遠になる。
日本食の入手困難
パラグアイのアスンシオンには日系スーパーがいくつかあり、ある程度の日本食材は手に入る。ただし価格は日本の2〜3倍。特に子どもが「これじゃないとダメ」な食品があると苦労する。移住前に子どもの食の「こだわりリスト」を確認しておくことをすすめる。
言語の壁
緊急時(病院、警察、学校のトラブルなど)にスペイン語ができないと本当に困る。私自身はスペイン語がほぼできないので、Google翻訳とClaudeに頼りっぱなし。子どものトラブル対応で学校の先生と話す際に何度も苦労した。
子どもの語学学習については、インター校での英語習得を優先しつつ、日本語の維持もサポートしている。スペイン語は現地の友達との交流で自然と身につくのを待っている状態。
オンライン英語学習を並行させるなら、DMM英会話 は子ども向けコースがあり、パラグアイ在住でも時差を活用してレッスンが受けられる(日本時間の深夜=パラグアイ時間の夕方に活用しやすい)。
子どもの心理面のケア
これは見落とされがちだけど、移住で最も大事なことかもしれない。
海外移住は大人でもストレスがかかる。子どもにとっては、友達・学校・家・近所のすべてが変わる「全部リセット」の体験。環境変化への反応は子どもによって大きく異なる。
うちの上の子(当時6歳)は移住後2〜3週間は夜泣きが増えた。下の子(当時4歳)は比較的早く適応した。
心理的に安定させるためにやっていること:
- ルーティンを保つ: 起床・食事・就寝時間はできるだけ日本と同じペースを維持した
- 日本とのつながりを切らない: 祖父母とのLINEビデオ通話を週2回は続けている
- 子どもの話を聞く時間をつくる: 夕食後の30分は子どもが学校で何があったかを話す時間にしている
- 日本語の本を読み聞かせる: 言語の維持と親子の安心感を両立できる
上の子は移住後2〜3週間、「日本に帰りたい」と毎晩泣いていた。でもインター校で友達ができた瞬間にスイッチが入って、それ以降は「パラグアイ大好き」に変わった。下の子は最初から順応が早く、1週間目にはスペイン語で「Hola!」と近所の子に声をかけていた。今では2人とも「「日本より楽しい」と言っている。正直、子どもの適応力に親の方が救われました。
よくある質問(FAQ)
Q. 子連れ移住は何歳の子どもが一番適応しやすい?
A. 一般的に6歳以下(小学校入学前)は適応が早い傾向がある。母語が完全には確立されていないため、複数言語の環境に自然に溶け込みやすい。逆に10歳以上になると友人関係のリセットがつらく感じやすい。ただし個人差が大きいので、年齢より子どもの性格や適応力を重視して判断するのが現実的。
Q. 子どもの日本語維持はどうすればいい?
A. 家庭内での日本語使用が最優先。加えて日本の通信教育教材(進研ゼミ、Z会など)を自宅学習に取り入れる、祖父母との定期的なビデオ通話を設ける、日本語の絵本・漫画を読む環境を整える、などが有効。日本人コミュニティとの交流も日本語維持に役立つ。
Q. 子どもの学校はどうやって探せばいい?
A. 現地の日本人コミュニティ(Facebook グループ、ライン グループ)から生の情報を集めるのが一番早い。次に移住先国の日本大使館・領事館のウェブサイト(日本人学校の情報が掲載されていることが多い)を確認する。インターナショナルスクールは学校の公式サイトから直接問い合わせを。
Q. 子どもが現地語を話せない状態で学校に入れて大丈夫?
A. インターナショナルスクールなら英語サポートが充実していることが多い。現地校はスペイン語ゼロで入ると最初は相当つらい。ただし子どもの言語習得は大人より格段に速く、半年〜1年で日常会話レベルに達するケースが多い。最初の数ヶ月さえ乗り越えられれば、むしろ加速度的に伸びる。
Q. 海外移住で子どもの将来に悪影響は出ない?
A. 「海外移住=子どもに不利」という先入観は実態とかなり異なる。複数言語・多文化体験は長期的に見てキャリアの強みになる。一方で日本の学校教育からのギャップ(特に受験システム)は意識的に補う必要がある。どちらがいいかは家族の価値観次第で、正解はない。
子連れ移住、やって後悔はない
準備は大変だった。手続き書類の量、学校探し、子どもたちのメンタルケア:確かに一人移住の何倍もエネルギーがいった。でも移住から時間が経った今、後悔はない。
娘たちは毎日英語とスペイン語に触れて育っている。花粉症もなく、地震もなく、一年中温暖な気候の中で育っている。パラグアイ人の友達ができて、週末はその子の家でアサードに参加したりしている。これが「普通の日常」になっている。
子どもにとっても、親にとっても、「日本が唯一の選択肢じゃない」と実感できる環境で生きているのは、想像していた以上に豊かな体験だと思っている。
パラグアイの教育事情が気になる方は「パラグアイの教育事情を在住者が解説」を、移住後のスキルや働き方については「海外移住者が身につけるべきスキル3選」も読んでみてください。
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著者プロフィール
南米おやじ
パラグアイ・アスンシオン在住。家族4人(妻+娘2人)でパラグアイに移住し、リモートワークで日本の仕事をしながら海外生活のリアルを発信中。
- ブログ: 南米おやじの海外生活ラボ
- X (Twitter): @nambei_oyaji
最終更新: 2026-03-07 | 初回公開: 2026-03-03